ドローン同士で情報共有し自律編隊飛行、火星探査機にも=浙江大学
浙江大学の研究チームが、自律的に編隊を組んで飛行するドローンを開発した。地震や洪水、火災といった自然災害における救助活動や物資の輸送、生態研究や地質調査などへの利用が想定される。
このドローンは、浙江大学控制科学与工程学院と湖州実験室が共同で開発。大手半導体メーカー米エヌビディアの「Jetson Xavier NX モジュール」を採用し、6コアCPUと38コアGPU、8GBメモリを搭載した。
単体のドローンは手のひらほどの大きさで、ジュース1本より軽い。統一した中央指揮系統がない状況下で、各ドローンが現地の情報を集めて、得られた情報を共有。アルゴリズムに基づきその場で最善のルートを決定する。
この研究成果は科学誌『Science Robotics』に掲載され、10機のドローンが編隊を崩さずに鬱蒼と茂る竹林を飛行する実験の様子が公開されている。実験でのCPUとGPUの使用率は通常下で40%以下に保たれたとされる。
研究チームが開発した自律飛行のアルゴリズムは、火星探査機や月面探査機などに応用することも可能という。