世界最大の貨物ドローン、水素燃料電池エンジン搭載で24年に商用飛行開始へ

米NATILUSのドローン貨物機「Kona」は英Zeroaviaの水素燃料電池エンジン「ZA-600」を搭載(同社リリースより)

米航空ドローンスタートアップのNATILUS(ナティラス、カルフォニア州サンディエゴ)は25日、2024年の商用飛行を目指して開発を進めている世界最大の商用ドローン貨物機「Kona」に、英航空機開発のスタートアップZeroavia(ゼロアビア)の水素燃料電池エンジン「ZA-600」を搭載することを決定したと発表した。

商用ドローン貨物機「Kona」は、海洋生物エイのような機体「ブレンデッド・ウイングボディ」を採用し、翼幅は85フィート(約26メートル)。800メートルという短い滑走路から離陸できるよう設計されている。同サイズの従来の航空機よりも60%多くの貨物を運ぶことができ、貨物単位当たりのコストと二酸化炭素(CO2)排出量を約半分に削減できるとしている。今年1月には米貨物航空会社のAmeriflight(アメリフライト)から同機を20機受注しており、同社の現在までの機体の受注総額は460機超、総額68億米ドル(約9,560億円)に上っている。

Zeroaviaの水素燃料電池エンジン「ZA-600」は、出力600キロワット(kW)。商用ドローン貨物機「Kona」に搭載した場合、貨物4.3トンを積載でき、航続距離900マイル(約1,448キロメートル)を実現できるという。

Zeroaviaは今年1月、英国で燃料電池エンジン航空機では世界最大級となる19人乗りのドルニエ228双発機でのテスト飛行を成功させている。25年までの商業飛行開始を計画している。

Natilus Selects ZeroAvia ZA600 Hydrogen-Electric Engines for Zero-Emission Propulsion

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