日産、全固体電池の試作生産ラインを公開

日産自動車(神奈川県横浜市)は8日、電気自動車(EV)などに搭載する全固体電池の積層ラミネートセルを試作生産する設備を初公開した。同設備は神奈川県の総合研究所内に設置し、全固体電池の開発・実用化を推進。2024年の完成・稼働、28年の本格生産開始を目指す。

日産は、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」において、28年度までに全固体電池の量産化を実現するとともに、自社開発の全固体電池を搭載したEVを市場投入する計画を掲げた。同電池の量産化に向けたパイロットラインを2024年度までに横浜工場内に設置する予定だ。

同社は、全固体電池を搭載することによって、EVの電池コストを28年度までに1キロワット時当たり75米ドル(約477元、約9,467円)、将来的には65米ドルまでに引き下げ、ガソリン車並みの生産コストを実現させることを目指している。現在1キロワット時当たり1,000元超の三元系(ニッケル・マンガン・コバルト)リチウムイオン電池の半分以下のコスト水準となる。

日産は9日、米航空宇宙局(NASA)と次世代型の全固体電池を共同開発すると発表した。2024年にパイロットラインで生産を開始し、28年の製品発表を目指す。新型電池は、ペースメーカーへの採用が可能な程度まで安定性を高めるとともに、現行電池の半分の体積にまで小型化。わずか15分でのフル充電を想定している。

日産自動車、全固体電池の試作生産設備を公開

 

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