協働ロボットのJAKA、3億元調達
協働ロボットメーカーの上海節カ機械人(カはトに下、JAKAロボット)は14日、3億元(約47億9,400万円)の資金調達に成功したと発表した。これを受け、同社は協働ロボットの展開を加速する。中国ロボット専門サイトのOFweekが伝えた。
JAKAは2014年、上海交通大学のロボット研究所のメンバーらで発足。協働ロボットの主力製品「JAKA ZU-7」は重さ22キログラムと軽量化に成功し、電子や自動車産業、医療などの分野での導入が期待されている。
世界の協働ロボット市場では、ABB(スイス)、KURA(ドイツ)、日本のファナック、安川電機、川崎重工などが研究開発を先導している。JAKAロボットは19年の中国の協働ロボット市場で2位に浮上し、1位との差を大幅に縮小した。
今回の融資は、投資会社の中信産業投資基金管理と国投招商投資に続いて株主の方広資本が実施し、華興資本集団傘下の華興ALPHAが融資の独占財務顧問を担う。JAKAは設立2年目に1,500万元、18年に6,000万元、19年にも1億元の融資をそれぞれ獲得していた。
中国では人件費の高騰によって、協働ロボットへの需要が年々高まっている。業界の統計によると、16年の世界の協働ロボットメーカーは30社で、うち中国企業は半数の15社を占めた。20年には世界で110社に拡大し、うち中国企業は68%の75社に上っている。向こう3年で中国では100社以上になり、世界の協働ロボット市場をけん引すると見込まれている。
19年の中国の協働ロボットの出荷台数は前年同期比約30%増の8,200台、市場規模は15%増の10億7,000万元だったが、3年後には累積で6万台に高成長するとみられている。