米アップル、2nm「A20 Pro」搭載の折りたたみスマホ発表 

米Apple(アップル)は米国時間9日、新たな最上位スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)「A20 Pro」を発表した。新型iPhone発表会で初披露され、同時に自社開発の新型モデム「C2」も発表した。

A20 Proは、iPhoneに初めて採用される2ナノメートル(nm)世代の半導体となる。アップルとして初の2nmチップは「M6」で、8月に発表され、9月後半からMac miniに搭載される予定だという。

A20 ProはM6と同様、2基のニューラルエンジンに加え、新設計のCPUおよびGPUコアを搭載する。新型の折りたたみ式iPhone「iPhone Duo」のほか、「iPhone 18 Pro」「iPhone 18 Pro Max」に採用される。

CPU性能は20%向上、7コアGPUも40%高速化

A20 Proは6コアCPUを搭載する。内訳は、前世代比で処理速度が20%向上した2基の高性能コアと、ニューラルネットワークアクセラレーターを備えた4基の高効率コアとなる。

アップルはA20 Proを「デスクトップ級」のプロセッサーと位置付け、「スマートフォン向けCPUとして最速」としている。

GPUは7コア構成で、性能は前世代比40%向上した。メモリー帯域幅も拡大したほか、新たなニューラルネットワークアクセラレーターを搭載。アップルによると、FP8演算の処理速度は従来の2倍になった。2基のニューラルエンジンは合計32コアで構成される。メモリー帯域幅は50%拡大し、アップルは「iPhone史上最も広いメモリーインターフェース」と説明している。

放熱構造も刷新、持続性能は最大40%向上

アップルはSoCの性能向上に加え、パッケージングと冷却構造も改良した。シリコンチップをSoCの放熱経路から離れた位置に配置し、チップをベイパーチャンバー(均熱板)に直接接続する構造を採用した。均熱板の表面積はiPhone 17 Proの3倍に拡大し、グラファイトと銅の使用量も増やした。さらに、80%の再生ステンレス鋼を使用している。

アップルによれば、こうした冷却機構の改良によって、iPhone 18 Proの持続的な性能はiPhone 17 Proと比べて最大40%、iPhone 16 Proと比べて最大2倍に向上するという。

バッテリー性能も強化、動画再生は最大45時間

A20 Proの電力効率向上と新設計のバッテリーによって、バッテリー駆動時間も延長した。アップルによると、iPhone 18 Proは最大36時間、iPhone 18 Pro Maxは最大45時間の動画再生が可能という。

また、実際のユーザーによるスマートフォンの利用データを基に独自の試験方法で測定した結果、1回の充電でiPhone 18 Proは最大24時間、iPhone 18 Pro Maxは最大30時間使用できるとしている。

クアルコム製モデムから自社開発「C2」へ

SoC以外では、セルラーモデムも刷新した。新型「C2」は、従来搭載していたQualcomm(クアルコム)製のベースバンドチップに代わる自社開発のモデムとなる。

アップルはC2について、前世代の「C1X」と比べてアップロード速度を大幅に向上させながら、消費電力を15%削減したと説明している。また、米国向けモデルではミリ波通信にも対応する。

さらに、両モデルには新型のネットワークチップ「N1」を搭載し、Wi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadに対応する。

2nmプロセスを採用したA20 Proを中心に、CPUやGPU、AI処理、メモリー帯域、冷却機構、通信モデムまで幅広く刷新したことが今回の新型iPhoneの特徴となる。特に自社設計半導体の採用範囲を広げることで、アップルは端末の性能と電力効率を同時に高める狙いだ。

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