米国、半導体を使用する製品に追加関税を検討 パソコン・サーバーなども対象に

トランプ米政権は半導体およびテクノロジー製品に新たな関税を課すことを検討しており、国内生産の促進を狙っている。従来の免税措置を撤廃し、段階的に実施する可能性があるほか、国別に税率を設定する案も検討されている。テクノロジー大手は、コスト上昇がAIの発展や世界的な競争力に影響を及ぼすことを懸念している。

米政治専門メディアPoliticoは現地時間27日、関係者8人の話として、トランプ政権が半導体に対する新たな包括的関税を検討していると報じた。

新たな関税案では、より幅広いテクノロジー製品が課税対象となる可能性がある。関税の対象はマイクロチップそのものだけでなく、ノートパソコン、ゲーム機、データセンター用サーバーなど、マイクロチップを使用する幅広いテクノロジー製品にも及ぶ可能性がある。

米商務長官は、外国企業に対する関税免除を米国内での半導体製造への投資と連動させる仕組みを志向しており、国内生産を促進する狙いがある。具体的には、一定量の半導体について関税なしでの輸入を認め、その免税枠を企業が米国内で約束した生産量と連動させる案などが考えられている。

新たな関税は段階的に導入される可能性がある。米政府は、新関税に移行期間を設けることも検討している。ただし、関係者は、全体の枠組みは今後数週間から数カ月の間に大幅に修正される可能性があると強調している。

商務省当局者は、具体的な関税率などの重要な詳細をまだ決定していない。検討されている案の一つは、国ごとに関税率と割当枠を設定し、主要な半導体メーカーに対して国別の指針を示すというものだ。

トランプ政権は今年1月、「通商拡大法」232条に基づき、一部の先端コンピューティング用チップ(および一部の派生製品)に25%の関税を課した。当時は、データセンター、研究開発、スタートアップ、消費者向け用途などについて幅広い免税措置が設けられていた。

今回の検討では、同様の免税措置はもはや支持されていないようで、国内生産を促進するため、より幅広く関税を適用する可能性がある。

トランプ氏は今月、半導体や太陽光パネルに使用される重要材料である多結晶シリコン(ポリシリコン)および関連製品に15%の関税を課し、最低輸入価格を設定すると発表した。

トランプ氏はこれ以前にも、半導体に約100%の関税を課し、米国内に工場を建設する企業については免除する案を示していたが、全面的な導入には至っていない。

テクノロジー業界では、Amazon(アマゾン)、Google(グーグル)、Meta(メタ)などがすでに集中的なロビー活動を開始しており、政府に対して関税の規模を1月の措置に近い水準まで縮小するよう求めている。

主な懸念は、先端半導体工場の建設には数十億ドルの投資が必要で、完成までに数年、場合によっては数十年を要することだ。米国は現在、アジアのサプライヤーに大きく依存しており、半導体およびその部品の大部分はアジアの貿易相手国から供給されている。

関税によって輸入半導体のコストが上昇すれば、データセンターの拡張が妨げられ、米国のAI競争における発展を阻害する可能性がある。

また、関税はNVIDIA(エヌビディア)やAMDなどの米国の半導体設計企業にも打撃を与える可能性がある。これらの企業はいずれも海外の製造拠点に依存しており、アップルなどの企業の海外市場における競争力にも影響を及ぼす可能性がある。

米国では現在、先端プロセスおよびメモリーチップの国内生産能力が需要を満たすには遠く及ばない。TSMC(台湾積体電路製造)はアリゾナ州に2650億ドル(約42兆2145億円)を投資することを約束しており、米国史上最大の外国直接投資となるが、計画が全面的に完成したとしても、同社の最先端生産能力の約30%にとどまり、実現にはなお数年を要する。

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