小鵬汽車と華為、AR-HUD技術を共同開発 新型SUV「G7」に初搭載へ

(小鵬汽車の微博より)

中国の新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(シャオペン、広東省広州市)は5日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、広東省深セン市)の車載ブランド「乾崑」と共同開発した拡張現実型ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)技術「追光全景(Zhuiguang Panorama)」を発表した。小鵬汽車が今年初めて発表する新型車「小鵬G7」に初搭載される。

AR-HUDは、従来の車内中央ディスプレイやメータークラスターとは異なり、走行中の重要な情報を運転者の視線の先、フロントガラス上に直接投影することで、視線を道路から逸らすことなく情報を取得できるのが特徴。近年では、自動車のスマート化装備の中でも特に注目を集めている技術だ。

中国の経済メディア、藍鯨新聞によれば、華為のインテリジェント自動車ソリューション部門(BU)でHUD製品を統括する伝玉朋氏は、今回の協業において、華為は車載規格のイメージングモジュールとAR描画エンジンを中核とするAR-HUD基盤を担当しており、これは華為の光学アルゴリズム・光学システム・光学デバイスという三つの中核技術に基づいて開発されたと説明した。一方、小鵬汽車はAR-HUDの全シーン対応設計やユーザー体験、車両全体のデータ統合などを担っている。

発表された主なスペックによると、小鵬汽車と華為のAR-HUDは同クラス最高水準の87インチ超大画面を実現し、明るさは12,000ニト、コントラスト比は1,800:1、表示の歪み率は1%未満に抑えられている。また、10メートルの仮想投影距離と、わずか100ミリ秒の低遅延も特長となっている。

なお、華為がAR-HUDを量産車に初めて搭載したのは、2022年5月に発表された上海汽車集団傘下の「飛凡(Feifan)R7」だ。同モデルでは13度×5度の視野角を持ち、運転者から7.5メートル前方に高精細な映像(1920×730ピクセル)を投影できるとされている。

小鵬G7は6月中に正式発表される予定で、小鵬汽車の何小鹏・董事長(会長)は5月21日の決算説明会で、「新型G7は25万元級の電動SUV市場をターゲットにしている」と語っている。G7はファミリー向けを意識した純電動ミドルサイズSUVとなる。

看见未来!小鹏G7全球首发小鹏华为联合研发AR-HUD

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