韓国の中国向け半導体輸出が急減 中国企業の技術・生産能力向上で

韓国の今年2月の中国向け半導体輸出が前年同月比31.8%減少した。中国は韓国の半導体輸出の約4割を占める輸出主要国だが、DRAMなどを中心に中国企業の半導体技術と生産能力が向上したことが急減した要因とされている。

韓国の産業通商資源部の発表によると、2月の情報通信産業の輸出額は前年同月比1.2%増の167億1000万米ドル(約2兆5014億8700万円)だった。このうち半導体は3%減、ディスプレイは5.1%減となったが、携帯電話(33.3%増)、コンピューター・周辺機器(26.9%増)、通信機器(74.1%増)といずれも大幅に増加した。

品目別では、半導体の輸出額が3%減の96億5,000万米ドルとなった。これは、生成AI(人工知能)チップセットに使用されるHBM(広帯域幅メモリー)製品の旺盛な需要がメモリーチップ価格の下落によって相殺されたことや、NAND型フラッシュメモリーのプロセス移行に伴う減産によるものだ。

半導体輸出の国別では、ベトナム(35.6%増)と米国(26.5%増)向けは増加したが、韓国の半導体輸出の約4割を占める主要国である中国向けは31.8%と大幅に減少した。

韓国産業通商資源部は、中国市場向けで主にDRAMの輸出が大幅に減少しているとして、「中国企業の半導体技術と生産能力が向上したことも原因のようだ」と説明。 中国企業がメモリーなど半導体の内製化を進めていることが背景にあるとみられている。

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