ARMのCEO「米国はAI CPUの対中輸出を禁止できない」

ソフトバンクグループ傘下の英半導体開発大手ARM(アーム)Rene Haas最高経営責任者(CEO)はこのほど、AI(人工知能)向けCPU(中央演算処理装置)は用途が広範で、AI専用のCPUを識別することが困難なため、米国がその対中輸出を禁止しようとしても大きな課題に直面すると述べた。愛集微が伝えた。

米国は国家安全保障を理由に、中国企業への先進半導体およびスーパーコンピューティング機器の供給に対する規制を強化しており、重要なAI能力の開発に必要な機器の入手を制限しようとしている。また、中国国外の海外子会社へのAIチップ輸出を阻止する措置も講じている。

Haas氏はCOMPUTEX(台北国際コンピュータ展)期間中に、AI CPUの禁止は事実上不可能に近いと述べた。GPU(画像処理半導体)に対して行われているような具体的な性能閾値やメモリ帯域幅の制限を設定することが難しいためだという。「すべてを制限しなければならなくなる」と彼は述べ、米国がそれを試みることはできるが、AI GPUの規制よりもはるかに困難だと指摘した。

GPUはAIブームにおいて主導的な地位を占めているが、業界が急速に「推論」(AIモデルを展開してインテリジェントなタスクを実行すること)へとシフトしているため、CPUへの需要はここ数ヶ月で急激に増加している。

ARMは、3月に発表したAGI CPUに新たに動画投稿アプリ大手「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)と米Oracle(オラクル)の2社が顧客として加わったと発表した。Haas氏は需要が8週間前よりもさらに強まっていると述べた。Armは今年5月、新型CPUへの需要予測を2倍に引き上げ、2027・2028会計年度に20億ドルに達すると見込み、同製品が5年程度で年間150億ドルの収益を生み出すと予測している。

AIアプリケーション(エージェントを含む)の需要急増により、IntelとAMDの需要も急増している。

需要の増大は先進チップの生産にボトルネックをもたらしている。ARMが受託製造メーカーのTSMCから十分なウェーハ供給を確保するためにどのような計画を持っているかを問われたHaas氏は、TSMCのCEOとすでに会談したと明かした。

ARMはまたカスタムチップのSoC(システム・オン・チップ)設計を支援する日本企業Socionextとも提携している。Haas氏はSocionextが「ウェーハも入手でき、パッケージングも入手できる」と述べた。さらにオラクルや米Microsoft(マイクロソフト)などの顧客とも協力し、AGI CPUの製造に必要な十分な数量の標準規格メモリチップを確保しようとしている。

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