CESで中国企業が存在感、AIデバイスなど80社

(XREALの微信より)

7日に米ラスベガスで開幕した世界最大級の家電見本市「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」は、人工知能(AI)技術が展示の主役となっている。中でも中国企業が存在感を示しており、AIを搭載したスマートグラス(ARグラスを含む)を出展した中国企業は80社を超えた。

今年のCESは、世界各国から集まった4500社が出展し、その3割近くを中国企業が占めた。会場でブースを構える中国企業のジャンルは、スマートグラス、ロボット、スマートホームの分野に集中。スマートフォンメーカーの姿はみられず、自動車展示も長城汽車と吉利汽車(ジーリー)グループのZEEKR(ジーカー)の2ブランドのみだった。

消費者向けARグラスを「RayNeo」ブランドで展開する雷鳥創新の創始者である李宏偉最高経営責任者(CEO)はCESの会場で、「AIグラス技術競争がこの場所で本格的に始動した」と述べた。

雷鳥が今年発売した「V3」は、価格を1799元(約3万8800円)に抑えたほか、アリババとクアルコムとの技術提携を通じてAI SoC(システムオンチップ)とオンデバイスAIビッグモデルを搭載した。

中国のAR(拡張現実)グラスメーカー、XREAL(エックスリアル、旧Nreal、北京市)は、ユーザーが自動車を運転中にダッシュボードやHUDから欠落しているより多くの情報を補うAIメガネを展示。ドライバーは車のデザインを見るために顔を向ける必要がないため、運転の安全性が向上するという。

CESに出展されたAIグラスの多くは、米Meta(メタ)社の技術路線を踏襲する傾向が強い。製品重量50グラム以下、眼鏡メーカーとの共同開発、オンデバイス(On-device)AI、ディスプレイ搭載、普通のサングラスに近い価格設定――といった要素がAIグラスの標準装備となった。

今年のCESは、ロボット技術を巡る競争も目立った。中国を代表するLiDAR2社の速騰聚創(ロボセンス)と禾賽科技(ヘサイ・グループ)は、そろって最新技術を披露。禾賽科技はロボット向けのLiDARを、速騰聚創はLiDAR搭載ロボットをそれぞれ発表した。速騰聚創はAI開発プラットフォームを自社構築するとともに、視覚、触覚、関節というロボット3大技術を掌握し、製品完成度と開発速度を高めたとされる。

中国自動車メーカーの出展は、長城汽車、ZEEKR、小鵬汽車の3社だった。ただ、小鵬の主な展示は、「空飛ぶクルマ」の開発を手がける傘下の小鵬匯天が開発した飛行ユニットと量産型分割飛行車「陸地航母」で、純粋な車の出展は2社にとどまった。

黑科技C位出圈|XREAL闪耀CES 2025

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