トヨタ、中国でPHEV投入加速へ BYDのシステム採用か

トヨタ自動車は、急成長を続ける中国の新エネルギー車市場でのシェア拡大に向けて、プラグハイブリッド車(PHEV)の投入を加速する。電気自動車(EV)開発でパートナーを組んでいる中国・比亜迪(BYD)の独自技術であるプラグインハイブリッドシステム「DM-i」を採用した新型車を向こう2、3年内に2~3モデルを発売する計画を立てているという。

トヨタの中嶋裕樹副社長は先ごろ開催され北京モーターショーで、「今後はPHEVも強化していく。ここで言うPHEVは、単純なプラグイン方式ではなく、より実用的なバッテリー式電気自動車(BEV)を意味するものだ」と述べた。

中国・財経が独自に得た情報によると、トヨタの中国合弁会社が今後2〜3年に投入するPHEVは、「ガソリンエンジン」と「電気モーター」を掛け合わせたトヨタの従来のハイブリッドシステムではなく、特殊ブレードバッテリーで構成されるBYDのハイブリッドパワーシステム「DM-I」が採用される可能性が濃厚という。

トヨタは中国市場で現地ブランドに先駆けてPHEVを展開してきたが、HEV市場との均衡点を見出させず、またコストパフォーマンス力にも欠けた。事情に詳しい関係者は、トヨタがBYDのDM-I技術に傾いている最大の要因はコストにあると明かした。

中国工業信息化部の統計によると、2023年の中国の新車販売台数は3009万4000台だった。そのうちEVやPHEVなどの新エネ車は、全体を大きく上回って伸びて949万5000台に達し、市場浸透率は31.6%だった。中国乗用車市場信息聯席会の最新のまとめによると、今年4月前半2週の新車販売台数に占める新エネ車の比率は50.39%に達し、中でもPHEVは、販売台数と市場浸透率の伸びが突出した。

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