中国の3大都市、AI発展計画を相次いで発表

都市ガバナンスを強化し発展へ

人工知能(AI)の発展計画を発表した深セン市

北京市、上海市、広東省深セン市という数千万人の人口を抱える中国の3つの巨大都市の地方政府が5月末までに相次いで人工知能(AI)に関する発展計画(政策文書)を発表した。今年に入って「ChatGPT」など生成AIの普及が爆発的に進む中、最先端のAIやロボットなどを都市ガバナンスや経済の一部としての実装を加速し、巨大都市の効率的な発展を促す狙いがあるとみられる。

上海市と北京市が5月30日に、深セン市は31日にAIやロボットの活用に関する発展計画をそれぞれ発表した。

■深センは都市ガバナンスにAI

深セン市政府が発表したのは「人工知能の高品質開発とハイレベル応用を加速するための深セン行動計画(2023〜24年)」。 同計画では、市内に分散する演算機能を統合し、市級レベルのスケジューリングプラットフォームを構築し、「都市ガバナンス+AI」を推進する。 スマートシティー建設とスマートカーの開発を継続的に推進する。 都市の安全監視や環境衛生の分野では、都市点検ロボットや床掃除ロボットの応用を適切に進める。 消防、食品安全監督、建築安全などの分野でも画像認識、映像解析、早期警報などでAIを応用する。

また、民間企業にAIを普及させるプログラム「1,000業+AI」の推進も提案した。金融、ビジネス、工業、交通分野の企業が、AI技術に基づいて既存の生産、サービス、管理方法をアップグレードすることを奨励。 設備の故障検出や故障診断、ビジョンによる表面欠陥検出、仕分けなど、製造業におけるAIの適用を促進する。 製造データの収集、活用、開発を強化し、企業データの「ラベリング+トレーニング」サイクルの確立で高品質のデータセットを確保し、高度に知的な生産ロボットを開発するとしている。

■上海はAIインフラ建設に民間企業の参画推奨

上海市発展改革委員会は30日、「上海市民間投資の発展を支援する取り組みを強化したいくつかの政策弁法」を発表した。

同弁法では、民間資本による新型インフラへの投資を奨励。 新型インフラプロジェクトに対する利子補給政策の実施期間を27年末まで延長し、最大で1.5%ポイントの利子補給を実施する。 AIによる革新開発特別プロジェクトなどを選定・推進し、データ・演算力などのAIインフラ構築への民間企業の広範な参画を支援する。

■北京、国産AIチップの普及を推進

北京市政府は30日、「北京、人工知能革新キュレーション実施計画(23〜225)の世界的影響力の建設を加速させる」を発表した。国産のAIチップの普及を進め、ブレークスルーを実現することを提案している。 AIクラウドのデータトレーニング需要に対しては、汎用高計算トレーニングチップを研究開発(R&D)し、エッジAI分野の低消費電力ニーズに対しては、マルチモーダル知能センシングチップ、自律知能判断実行チップ、エネルギー効率の高いエッジエンド知能チップを開発を進める。チップアーキテクチャに対しては、再構成可能、記憶と計算、脳様計算、Chipletなどの革新アーキテクチャ路を探求している。 巨大言語モデル(LLM)研究開発企業が国産AIチップを採用するよう指導し、AI演算能力供給の現地化率を加速させる。

また北京市は同日、「北京市における汎用人工知能の革新的発展を促進するためのいくつかの措置」も発表。 この中で、演算資源供給の調整能力を強化することが提案されています。北京人工知能公共算術センターと北京デジタル経済算術センターの建設を加速し、大規模な高度演算供給能力を形成するとしている。

重磅发布!《深圳市加快推动人工智能高质量发展高水平应用行动方案(2023—2024年)》

关于印发《上海市加大力度支持民间投资发展若干政策措施》的通知

北京市人民政府关于印发《北京市加快建设具有全球影响力的人工智能创新策源地实施方案(2023-2025年)》的通知

北京市人民政府办公厅关于印发《北京市促进通用人工智能创新发展的若干措施》的通知

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