アリババ、生成AI「通義千問」を産業ロボットと接続へ
中国電子商取引(EC)大手、阿里巴巴集団(アリババ)の会長兼最高経営責任者(CEO)の張勇氏は4月27日、「ChatGPT」のような同社の大規模言語モデル(LLM)による生成人工知能(AI)「通義千問」を工業用ロボットに導入する計画を明らかにした。
27日に福建省福州市で開かれた「第6回デジタル中国建設サミット」で、張氏が登壇して計画を発表した。同社のクラウドサービス事業部門である「阿里雲(Aliyun)」の技術者たちが、「通義千問」を工業用ロボットに接続する実験を開始しているという。
「通義千問」のダイアログボックスに人間の言葉を入力することでロボットを遠隔操作する。阿里雲が公開したデモ動画では、技術者が「喉が渇いた、何か飲むものを探して」というコマンドを出すと、「通義千問」がまず文章の内容を理解し、自動的にコードを書いてロボットに送信し、周囲の環境を特定し、水を探して配達するなどの一連の動作を完了させたという。
こうした生成AIと工業用ロボットを組み合わせた技術は、工業用の移動ロボット、食品加工などハンドリングロボット、アフターサービス用の運用・保守ロボットなどへの応用が期待されるとしている。
アリババは4月11日、米OpenAIの「ChatGPT」のような対話型の人工知能(AI)大規模言語モデル「通義千問」を発表している。