アリババクラウドを完全分離し上場へ、張勇CEOが明言
中国IT大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ)の張勇会長兼最高経営責任者(CEO)は18日、2023年第1四半期(1〜3月)の決算説明会で、クラウドサービス事業を手掛ける阿里雲智能(アリババクラウド、Alibaba Cloud Intelligence)を阿里巴巴集団から完全に分離し、向こう12カ月以内に上場させる方針を明らかにした。
張会長は、阿里巴巴集団の14年間の発展の歴史を振り返り、人工知能(AI)や大規模言語モデル(LLM)の急速な発展とともに、クラウドコンピューティングの可能性を感じていると述べた。
決算報告書によると、阿里雲智能は、2022年度の売上高は772億300万元(約1兆5,185億8,300万円)、調整後EBITA利益が14億2,200万元と2年連続で黒字となった。
阿里雲智能は、大規模言語モデル(LLM)による生成人工知能(AI)「通義千問」を発表したほか、クラウドサービスの値下げ政策を打ち出している。 張会長は「これにより、クラウドの顧客数とクラウド利用規模をさらに拡大し、あらゆる種類のAIモデルのトレーニングやサービスに必要な高性能コンピューティングパワーの成長を促進する」と期待を述べた。
米市場調査会社、ガートナーによると、22年の世界クラウドIaaS市場ランキングで、阿里雲は世界で3位、アジア太平洋市場で1位だった。 阿里雲は、世界の28の国・地域に合計400万社余りの顧客を持つ。
阿里巴巴集団の今年第1四半期の売上高は前年同期比2%増の2,082億元、純利益は37%増の321億2,300万元だった。
ANNOUNCEMENT OF THE MARCH QUARTER 2023 AND FISCAL YEAR 2023 RESULT