中国自動車部品メーカー、「エンボディドAI」に続々参入

(均普智能の微信より)

中国の自動車部品メーカーが、AI(人工知能)に身体性を持たせた「エンボディドAI」の分野に続々と参入している。中国の大手自動車メーカーの間では、資金力や技術力を生かしてヒューマノイド(人型)ロボットの開発に乗り出す動きがすでにみられるが、川上の部品メーカーもこの動きに追随。2025年は「エンボディドAI」分野の投資や開発が一段と活気づく見込みだ。

自動車用ベアリングメーカーの杭州雷迪克節能は今年3月、エンボディドAIを手掛ける「浙江雷鳴機器人」を全額出資で設立した。新会社は資本金1億元(約20億円)。AIロボットや産業ロボット、AIハードウエアなどを開発・製造する。

自動車部品サプライヤーの寧波均勝電子の関連会社、均普智能傘下の均普智能研究院は3月、清華大学天津電子信息研究院と戦略提携することで正式合意した。人型ロボット向け重要部品の独立制御プログラムの開発などで協力する。

雷迪克と均普智能は早くから人型ロボット事業の展開に向けて準備を進めてきた。一方で、自動車用外装部品メーカーの敏実集団は、エンボディドAIの新興企業である智元機器人との提携を通じて、次世代型ロボット事業に新規参入した。

盖世汽車によると、自動車部品メーカーのこうした動きについて自動車業界に詳しいアナリストは、「テクノロジー発展の潮流に順じた必然的な選択であり、市場の需要に応じた戦略的な調整でもある。企業自身の新たな成長エンジンになると同時に、自動車産業とロボット産業の深い融合を促し、産業生態系のレベルアップを後押しする」と指摘した。

均勝電子はこのほど発表した決算報告書で、自社の位置付けを「自動車+ロボットのティア1」と明言。従来の部品事業のほかに、その他の事業領域を積極的に拡大していく戦略を示し、エンボディドAIはその重点領域の一つだと強調した。自動車部品の開発・生産で培ったノウハウや技術力を活かして、自動車メーカーを含むエンボディドAIを手掛ける世界の企業に全方位的なソフト・ハードウエアおよびソリューションを提供するとしている。

自動運転技術の進歩にともなって、自動車は「エンボディドAI端末」となりつつある。自動車部品メーカーは、機械設計や高精度加工、量産技術などの面で豊富なノウハウを蓄積しており、これらの優位性によって、エンボディドAIに必要な複雑な部品を生産する能力を有している。自動車産業とエンボディドAI産業の協同発展は、強大なシナジー効果を生み出す。

ゴールドマンサックスは、2035年の世界のヒューマノイドロボット市場規模は1540億米ドルに達すると予測している。

优势互补,均普智能与禾川机器人联合研发人形机器人关节模组等核心零部件

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