TSMC、米国第3工場を着工 2nmとA16技術を採用へ

半導体受託生産(ファウンドリー)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC、台積電)の董事長兼最高経営責任者(CEO)である魏哲家氏は17日の決算説明会で、米国アリゾナ州における第2工場はすでに着工しており、3ナノメートル(nm)プロセスによる製造を導入予定だと明らかにした。顧客からの強い需要を受け、生産体制の早期立ち上げを急いでいるという。

第3工場では、最先端の2nmおよびA16(Advanced 1.6nm)技術が導入される予定で、生成AI(人口知能)など次世代用途の急増する需要を見据えた計画の前倒しが進められている。また、第4工場にも2nmおよびA16技術が採用され、第5・第6工場ではさらに進化したプロセスノードの活用を予定しており、これらの建設・量産スケジュールは顧客ニーズに応じて調整される方針だ。

魏氏は、これらの拡張計画により、「アリゾナ州において“キロワット級”のウエハー生産能力を有する先端半導体製造拠点が形成される」と述べた。これは米国の主要顧客に対し、スマートフォン、AI、高性能コンピューティング(HPC)分野での安定供給を支えるものとなる。加えて、TSMCはアリゾナに2つの先端パッケージング工場と1つの研究開発(R&D)センターを新設し、米国内で独立したAIサプライチェーンの構築を目指す。完成後は、2nmおよびそれ以降の先端プロセスのうち約30%の生産能力がアリゾナに集約される見通しだ。

日本の熊本工場については、24末に第1工場での量産が開始されており、歩留まりも非常に良好と魏氏は評価。第2工場の建設は今年年末までに着手する予定で、インフラ整備の進捗を見ながら進められる。

欧州では、ドイツ・ドレスデンにおける特殊技術工場の設立が、欧州委員会およびドイツ連邦政府、州政府、地方自治体からの強力な支援を受けて順調に進行中であると説明された。稼働開始時期についても顧客需要と市場状況を踏まえて決定される見込みだ。

台湾においても今後数年で11棟の新たなウエハー製造工場および4棟の先端パッケージング工場の建設を計画している。新竹および高雄の拠点で2nm製造ラインの段階的な展開を進め、顧客からの構造的な需要増加に応える体制を強化していく。

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