中国でウエハーボンディング装置も国産化、企業が投資拡大

(青禾晶元半導体科技のウェブサイトより)

半導体産業の成長と共に拡大しているウエハーボンディング(ウエハー接合)装置の分野でも中国が国産化を推進している。ウエハボンディング装置は2枚以上のシリコンウエハを接合する装置で、半導体製造プロセスにおいて重要な役割を果たすだけに、その技術レベルやマーケットシェアは半導体分野の国家競争力に直結する。同業界はオーストリアのEV Groupなど世界大手の独壇場となっており、中国企業は先進的なウエハボンディング装置の自社開発に向けて開発投資や増産を急いでいる。

半導体設計や半導体集積化スキームを提供する青禾晶元半導体科技(集団)はこのほど、ウエハーボンディング装置製造ラインの第2期拡張工事に着手した。1万7000平方メートルの敷地に年間生産能力約100台の新工場を建設する計画で、W2WハイブリッドボンディングやC2Wハイブリッドボンディング、超微細フリップチップボンディングなど多くの型式に対応する先端工場となる。

新工場が稼働すれば、同社の生産効率と出荷能力は大幅に引き上げられ、中国のウエハー接合技術のレベルアップにもつながると期待されている。

青禾晶元半導体は近年、2.5/3次元パッケージング向けのウエハボンディング装置の研究開発に注力しており、EV Groupなどのグローバル企業の製品と同等のハイエンド装置を続々と市場投入した。うち、12インチのW2W・C2Wハイブリッドボンディングは、ウエハー接合後の精度を100ナノメートル(nm)以上、超微細フリップチップボンディング装置は同精度を300nm以上に高めた。

5G、IoT、AI(人工知能)などの技術が急速に進展していくなかで、高性能で高信頼性のウエハーボンディング装置への需要は拡大を続けている。向こう5年間の世界のウエハボンディング装置市場は年間平均7%で成長し、25年の市場規模は数十億米ドルに達するとの報告もある。

青禾晶元

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