過去10年間のAI論文数、中国が世界2位=米国との共同研究も

中国の清華大学が開発した世界の学術論文検索サービス「AMINER」によると、過去10年間の人工知能(AI)関連の学術論文数は、中国が米国に次ぐ2位だった。近年は米国を抜きトップとなっているもようだ。

同大学はこのほど、「人工知能発展報告2011~2020」を発表した。「AMINER」は世界のAI分野研究の論文数を分析。過去10年間の国・地域別の論文数では、米国が3万3,255本とトップ。中国が2万2,686本と続いた。そのほかドイツ、英国、日本、カナダ、フランス、韓国、イタリア、オーストラリアが上位10位となった。ただ19年の中国のAI分野のの論文数は1万8,238本と、単年では米国を追い越したとされる。

共同論文では、中国の学者は米国との協力が多く、約62.3%を占めた。英国(14.7%)、ドイツ(13.7%)、シンガポール(9.2%)と比べても圧倒的に多かった。貿易摩擦などで米中関係は複雑さを増しており、中国のAI発展と人材育成に悪影響を及ぼす可能性もある。

また、過去10年間で中国がAI分野の特許申請数は38万9,571件で、全世界の74.7%を占めた。15年以降に急速に申請数が増えている。

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