RFチップの昂瑞微がIPOへ、華為や小米が出資
RF(無線周波)フロントエンド用チップを開発する北京昂瑞微電子技術(On Micro、北京市)の新規株式公開(IPO)申請が中国証券監督管理委員会(CSRC)の承認を受けた。
同社には、中国の通信機器最大手、華為(ファーウェイ)傘下のハイテク投資ファンドである哈勃科技投資、小米(シャオミ)、聯想(レノボ)傘下のベンチャーキャピタルの聯想創投(レノボ・キャピタル)などが投資している。
小米と華為はこれ以前に、新興車載用チップメーカーの蘇州納芯微電子と裕太微電子に共同で投資し、同2社のIPOを実現させている。
昂瑞微の董事長を務める銭永学氏は、中国半導体大手、紫光集団の中核グループ会社、紫光展鋭(UNISOC)出身だ。紫光展鋭出身者を創業者とする中国ベンチャー企業はすでに30社を超える。また、半導体業界内の著名ファンドである元禾璞華投資管理(Yuanhe Puhua)のマネージングパートナーを務める陳大同氏など、投資界の重鎮も紫光展鋭出身者が多い。
モバイルスマート端末の重要部品となるRFフロントエンド用チップは技術難易度が高い上に、研究開発に長い時間を要することなどから、スカイワークス、コルボ、ブロードコム、村田製作所の4社が6割近いシェアを掌握している。