サムスン、1.4nmプロセスの開発中止か=米メディア

韓国サムスンが1.4ナノメートル(nm)プロセス「FS1.4」の開発を中止するとの情報が浮上した。同社は2027年に1.4nmプロセスでの最先端半導体を量産するロードマップを定めていたが、情報が事実なら、同計画が頓挫することを意味する。

TechWebが17日伝えた。サムスンのファウンドリー事業は近年、ポジティブなニュースに欠ける。7nmと5nmの両プロセスは、生産能力を十分に活用できないまま生産を終了し、3nmプロセス「FS3」は歩留まりが低いままだ。まもなく量産体制に入る2nmプロセス「SF2」は、自社の次世代プロセッサ「Exynos 2600」に搭載するほか、AI(人工知能)開発を手掛ける日本のプリファードネットワークスの受注を獲得したが、中国半導体企業からのオファーはない。中国企業は、米国の制裁下で台湾積体電路製造(TSMC)への製造委託ができないなかでも、サムスンへのシフトは考慮していない。

こうしたなかでの「FS1.4」開発キャンセルは、同社の今後の戦略に暗い影を落とす。しかも、「FS1.4」と同等クラスの「SF2A」、「SF2Z」も不確実性が高く、特に車載チップ向けの「SF2Z」は見通しが不明瞭な状況に置かれている。

現在のファウンドリー(半導体製造受託)市場は、TSMCがシェアを67.1%に高め、サムスンは8.2%までシェアを落とした。TSMCは現在、2nm世代のプロセス技術「N2」の量産を積極的に進め、顧客の需要も安定している。インテルも今年、次世代SoC「Panther Lake」と次世代Xeonプロセッサ「Clearwater Forest」に用いる1.8nmプロセス「18A」での半導体の量産を開始する。

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