華為、スマート養豚を推進本格化か
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の機器視覚領域部門の段愛国総裁がこのほど、人工智能(AI)などスマート技術を使った養豚を進めていくことを、通信アプリ「微信(ウィーチャット)」で明らかにした。同社は畜産業のデジタル化やスマート化、無人化を目指すという。16日付北京青年報などが伝えた。
華為は昨年10月にも、四川省重慶市で開催された農業のデジタルスマート化の発展フォーラム「農牧数智生態発展論壇」で、AIや第5世代(5G)移動通信システムを使った養豚場「5G引領現代猪場AI使能智慧養猪」計画を発表しており、同計画が具体的に動き出したもようだ。同社の養豚場のスマートシステムは、気温や体重、体温などの各種ビッグデータをAI解析し、養豚技術の標準化、プログラム化を行う。同時に、飼育管理のモニター画面での監視とリモート制御、ロボットによる巡回を実現する。
華為は昨年8月、米国の経済制裁を回避するため、技術の自給自足プログラム「南泥湾」を立ち上げた。米国などの技術を使わずにノートパソコンやスマートスクリーン、IоT(モノのインターネット)の製品化を加速し、5G技術を使った各種スマート事業にも本格化する狙いだ。
また華為の創業者で最高経営責任者(CEO)の任正非氏が9日、山西省太原市で開かれた鉱山採掘のスマート化の研究開発(R&D)拠点「智能鉱山新実験室」の契約式典に出席した際、「わが社の端末はスマートフォンにとどまらず、人やモノをつなげるものととらえている。例えば無人運転自動車や家庭の水道・ガスメーター、テレビなども端末だ。5G技術をさまざまな分野に転用することができる。華為はスマホを含め、端末業務を永遠に売却することなどない」とも話している。