中国企業、世界の車載用LiDAR市場で突出
自動運転向け「LiDAR(ライダー)」市場で、中国メーカーの存在感が増している。調査会社の潮電智庫によると、今年上半期に世界に出荷された車載用LiDARは約28万個となり、うち中国メーカーの製品で44%を占めた。毎日経済新聞が伝えた。
業界関係者は、車の自動運転技術で世界をリードする中国は、LiDARの産業化においても世界の先頭を行くと指摘。中国のLiDARメーカーは今年に入り、海外進出の足取りを速めており、LiDARの世界シェアが中国企業に集中していく流れは必至との見解を示した。
市場研究・戦略コンサルティング会社のYole Intelligenceが今年8月に発表した自動車・工業分野におけるレーザーレーダー導入に関する2022年版リポートによると、車載用LiDARの世界売上高ランキングは、禾賽科技が首位、速騰聚創が2位となり、中国企業で上位2位を独占した。禾賽科技は、自動運転レベル4向け、および先進運転支援システム(ADAS)向けLiDARの両市場の出荷規模で、世界トップシェアを獲得した。20年版の同リポートでは、中国企業は世界上位10社の圏外だった。
今年下半期の中国は、スマートカーの量産・出荷が相次いだ。高工智能汽車研究院によると、工場出荷時点でスマートカーに搭載されたLiDAR数量は今年1~9月に5万7,000個に達した。通年では12万個と、8,000個足らずだった前年から急増する見通しだ。