EVの小鵬汽車、人型ロボット開発に数千億元投資か

中国の新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(シャオペン、広東省広州市)がヒューマノイドロボットを長期的なプロジェクトと捉え、最大で数千億元の巨額投資を検討しているもようだ。愛集微が11日伝えた。
全国人民代表大会の傍聴席で、小鵬汽車の何小鵬最高経営責任者(CEO)は「小鵬汽車は5年前からヒューマノイドロボット産業に深く関わっている。今後20年で500億元、あるいは数千億元を投資する可能性もある」と語った。
何CEOは「ヒューマノイドロボットがL2レベルからL3レベルになるのは非常に難しい。産業用や消費者用の場面では、すでにいくつかの単純なロボットが市販されており、将来的には多くのヒューマノイドロボットが自動車生産の場面に投入されるだろう。ただ自動車メーカーもヒューマノイドロボット開発企業も「(トレーニング用の)データはどこから得るのか」という課題に直面している。大規模言語モデル(LLM)向けデータの蓄積は、ヒューマノイドロボット産業にとって敷居の高いもので、R&D向け投資と強度は自動車産業よりもはるかに高くなる」と指摘した。
小鵬汽車は2020年にヒューマノイドロボット産業に参入し、24年11月にヒューマノイドロボット「Iron」を発売している。米Tesla(テスラ)のヒューマノイドロボット「Optimus(オプティマス)」に対抗する狙いだ。
中国の自動車業界ではヒューマノイドロボットへの投資が加速している。中国の新興電気自動車(EV)メーカーの零跑汽車(Leap Motor、浙江省杭州市)の朱江明CEOも、社内に数十人からなるロボット工学チームを設置していると明らかにしている。「製品は同社の工場組み立てで活用できるよう設計しており、ロボットが人間の代わりに作業効率を向上させることができる」と述べた。