中国の汎用AIエージェント「Manus」、一夜にして世界で大ヒット

中国AI(人工知能)開発の蝴蝶効応(BUTTERFLY EFFECT)傘下の大規模言語ビッグモデル(LLM)Monicaチームは6日、自社開発のAIエージェント製品「Manus(マヌス)」を発表し、一夜にして世界的なヒット商品となっている。
6日付愛集微によると、蝴蝶効応の共同創設者でチーフサイエンティストの季逸超氏は「Manusは従来のチャットボットAIとは異なり、アイデアや答えを提供するだけでなく、直接完全なタスクの結果を提供するだけでなく、複雑で変更可能なタスクのすべての種類を解決することができる汎用AIで、いわゆるAIエージェントとしての性能を持つ」と紹介した。
Monicaチームによると、ManusはAIアシスタントの性能を評価するベンチマーク「GAIA」で最先端SOTAスコアを取得し、複数のレベルで米AI大手のOpenAIの複雑な調査タスクを自動化するAIエージェント「DeepResearch」を凌駕したことを示しているという。
Manusの最大の特徴は、クラウドインターネット上で非同期に動作することで、ユーザーがデバイスの電源を切っても、AIは作業を継続し、終了すると自動的に結果を提供することだ。同時に、記憶と学習によってユーザーの習慣に徐々に適応することができる。
ビデオ・デモンストレーションによると、Manusはユーザーの指示を受けた後、コンピューターを直接操作して一連の報告書作成と帳票作成を完了し、最終的にユーザーのニーズに合った製品をエクスポート。 同時にManusは強い学習能力と適応力を持つ「デジタル頭脳」を持っており、もはや一つの作業に限定されることなく、複雑な命令を理解し、自ら学習し、分野を超えて協力し合い、まさに人間のように考え、行動することができるとしている。
実際のデモンストレーションでは、履歴書のスクリーニング、不動産調査から株価相関などの金融データ分析まで、さまざまな機能をManusが簡単に扱えることを示している。ビデオでは、データ視覚化プログラムを書いたり、インタラクティブなウェブサイトを構築したりする能力も紹介されている。
Manusチームは、AI自動化分野の一般的な発展を促進するため、今年中にオープンソース化する予定だ。
蝴蝶効応のもう一人の共同創業者の肖弘氏は、華中科技大学の卒業。当初はブラウザのプラグインとして発売されたいわゆるオールインワンAIアシスタントのMonica(モニカ)を立ち上げた。15年に夜鶯科技(ナイチンゲール・テクノロジー)を設立してAIアシスタントを発表。季逸超氏は北京信息科技大学を卒業し、ブラウザーの開発で大手投資会社のセコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉中国)からエンジェル投資を受けている。
