中国の人型ロボットにマネー集中、1兆元のブルーオーシャン市場に

北京加速進化の人型ロボット(真成投資のリリースより)

人型ロボットに中国の投資マネーが集まっている。今年に入り、ベンチャーキャピタル(VC)の投資家たちがこぞって同分野に投資しており、「人型ロボット市場は予想を上回るハイペースで成長を遂げ、1兆元(約21兆7100億元)規模の新たなブルーオーシャン市場になる」との期待が高まっている。

人型ロボットの開発を進める北京加速進化科技はこのほど、プレシリーズAラウンドで数千万元を調達した。北京を拠点とするVCのSource Code Capitalがリードインベスターとなり、水木創投、盈港資本が参加した。調達資金は、今年下半期に発表を予定している人型ロボットの小ロット生産やマーケティング活動向けの資金とする。

同じくロボット開発を手掛ける深セン市大象機器人科技は5月17日、プレシリーズBラウンドでの資金調達を終えた。新たに得た資金は、人型ロボットの生産ラインの更新と開発資金に充てる。同社はこれまでに3種の人型ロボットを発表済みだ。

業界大手の埃斯頓埃斯頓自動化(ESTUN)は5月29日、投資家向けサイトで、人型ロボットの事業展開について説明し、自社の既存の基盤技術を十分に活用すると同時に、人型ロボット向けの重要部品やアルゴリズムの開発を手掛ける南京埃斯頓酷卓科技に追加出資する計画を明らかにした。

中国電子商取引(EC)最大手のアリババグループも人型ロボットに参入する。中国の企業情報サイト「企査査(Qichacha)」によると、汎用ロボットメーカーの深セン逐際動力は第3者割当増資を実施し、アリババ傘下の投資会社を新株主として迎え入れた。この増資によって、アリババは逐際動力の増資後発行済み株式の18.78%を取得し、創業者チームに次ぐ第2位株主となった。逐際動力は現在、人型ロボットや四輪自律走行ロボットを展開している。

人工知能(AI)、ハイエンド製造、新素材などの先進技術を結集させた人型ロボットは、生成AI技術の成熟に伴って、テクノロジー競争の新たな焦点となった。万聯証券は5月30日付のリポートで、「24年は人型ロボットの技術発展が加速する1年。テスラなどのテック大手による継続的な投資が業界のブレークスルーを促進し、人型ロボットの量産と大規模な実用化を促す」と展望した。

賽迪研究院のリポートによると、2023年の中国の人型ロボット産業の規模は前年比85.7%増の39億1000万元に急拡大した。24年と25年もハイピッチな成長を続け、26年に200億元を突破すると見込まれる。

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