SKハイニックス、中国工場の技術改良計画 米の対中輸出規制に対応
韓国半導体大手のSKハイニックスが、米国の対中国EUV(極端紫外線)露光装置輸出規制への対応策として、中国半導体工場の技術改良を準備しているもようだ。
韓国メディアの報道によると、SKハイニックスは今年、江蘇省無錫に置く工場のDRAM生産装置の一部を第4世代の10ナノメートル(nm)クラスプロセスに対応させるよう技術改良を行う計画とさる。
無錫工場はSKハイニックスのDRAM生産量の4割を担う中核工場で、現在は比較的古い世代の10ナノクラスDRAMを生産している。
世界半導体市場の回復を背景に、SKハイニックスは、高性能半導体の生産能力を早急に増強して、第4世代の10ナノクラスDRAM、さらにはより先端プロセスを使ったDRAMのシェアを維持したい考えだ。SKハイニックスの郭魯正(クァク・ノジョン)最高経営責任者(CEO)は「CES 2024」の会場で、「地政学上の政治問題に取り組む内部作業チームを昨年に立ち上げた。これによって企業リスクは大きく緩和すると信じている」と述べた。
韓国メディアは中国の半導体産業の技術水準が飛躍的に高まっていることに注目している。中国の半導体企業は生産能力増強に向けて半導体製造設備の調達を強化しており、昨年は、ASMLを始めとする世界半導体製造装置メーカーの中国企業からの受注が急増した。