中国で洋上風力発電への投資活発、政策支援追い風

国电舟山普陀6号海上风电场2区工程

政策を追い風に中国の上場企業が洋上風力発電事業への投資を加速している。中国の地方政府は、洋上風力開発の拡大を推し進める中央政府の指針に沿って、関連プロジェクトを積極的に誘致しており、目標に掲げる設備容量の合計は8,000万キロワット(kW)に達している。

港湾設備世界最大手の上海振華重工(集団)が独自設計した自昇式・自動航行式風力発電機設置プラットフォームの設置工事が2日、江蘇省南通市で始まった。同プラットフォームは、容量20メガワット(MW)の大型風力発電機を設置するための大型支柱などの基礎設備や、発電機を輸送、設置することができ、中国の深海・遠洋洋上発電開発を後押しする。

三峡集団は7月、新疆金風科技と共同開発した16MWの超大容量洋上風力発電機が、福建三峡洋上風力発電国際産業パークで系統連系を終えたと発表した。単体としては、発電容量とローター直径が世界最大で、単位メガワット当たり重量が最も軽い洋上風力発電機となる。発電ユニットの重要部品はすべて国内で調達しており、中国の大容量風力発電ユニットの開発・製造・運転能力が世界トップレベルにあることを示した。

中国国有の総合エネルギー企業、国家能源投資集団傘下の国華能源投資が開発・建設した総容量500MWの洋上風力発電ユニットがこのほど、山東省東営市の北部海域で系統連携を終え、商業運転を開始した。年間発電量は15億8,900万元キロワット時(kWh)に達し、48万トン(標準石炭換算)の石炭消費と代替できるとともに、二酸化炭素(CO2)の排出を127万トン削減できる。

2030年までにCO2排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにする「双碳」目標を掲げる中国政府は近年、洋上風力発電の開発を後押しする政策を矢継ぎ早に打ち出すと同時に、地方政府が関連の支援策を策定することを奨励している。

中国の洋上風力発電の累計設置容量は21年末時点で世界首位に躍進し、22年末時点も3,000万kW超の規模で首位をキープしている。中国再生可能エネルギー学会のデータに基づけば、中国の22年の洋上風力発電設備の新規設置容量は516万kWで、同年の世界の新規設置容量の54%を占めた。国家能源局のまとめによれば、今年上半期の新規設置容量は110万kWで、累計設置容量は3,146万kWとなった。

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