SKハイニックス傘下ソリダイム、米国に450億ドルの新工場計画

韓国の半導体大手SKハイニックス傘下で、NAND型フラッシュメモリーを手掛けるソリダイム(Solidigm)は、米国に450億ドル(約7兆1100億円)を投じて新たな半導体工場を建設する計画を巡り、米政府と協議している。計画の実現に先立ち、同社は米商務省から許可を得て、中国・大連の既存工場に製造装置を搬入し、設備を更新することを目指している。

米誌ビジネスウィークが関係者の話として報じた。計画が実現すれば、米国内で新設される大規模なフラッシュメモリー工場として初の事例となる可能性がある。ただし、ソリダイムは米政府の承認を得るまで、計画を正式に進めるかどうかの判断を保留しているという。

関係者によると、ソリダイムは米当局に対し、大連工場の設備を更新することで収益を拡大し、その資金を米国の新工場建設に充てられると説明した。中国工場の売上高の増加分を、米国での新規投資の資金源とする構想だ。

同社は大連工場で使用する製造技術を更新した後、その技術を米国の新工場に移転する計画も示している。ただし、新たな半導体製造装置を中国に輸送するには、米政府の許可が必要となる。

大連工場では、スマートフォンからデータセンターまで幅広い用途で使われるNAND型フラッシュメモリーを生産している。設備更新によって同工場の競争力を高めることができれば、米国での新工場建設を支える資金を確保できると同社はみている。

関係者によると、ソリダイムは米政府に対し、米国の新工場への投資総額が最終的に1,000億ドル近くに達する可能性も伝えたという。

今回の構想は、重要な電子部品の国内生産を強化したい米政府の政策と、対中輸出規制との間にある難しい課題を浮き彫りにしている。米政府は国家安全保障上の懸念から、半導体の国内生産基盤の再構築を重視する一方、中国の半導体産業の技術力向上を抑えるため、先端製造技術や装置の対中輸出規制を強化してきた。

ソリダイムにとっては、中国工場の設備更新を通じて収益力を高め、その資金を米国での大規模投資に振り向ける狙いがある。しかし、米政府が中国への製造装置の輸送を認めるかどうかが、計画の進展を左右することになる。

ソリダイムの広報担当者は米政府との協議についてコメントを控えたものの、新工場の建設を検討していることは認めた。SKハイニックスも「ソリダイムは事業競争力を強化するため、さまざまな選択肢を検討しているが、具体的な計画はまだ決まっていない」と説明した。

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