中国「人工太陽」プロジェクト進展、実験向けコア装置完成

(中国科学院合肥物質科学研究院プラズマ物理研究所の発表より)

安徽省合肥市にある中国の核融合の中心的な研究所である中国科学院合肥物質科学研究院プラズマ物理研究所は14日、強粒子流直線型プラズマ装置「赤霄」の運用を開始した。国営通信社の新華社は、「赤霄の誕生は、次世代の“人工太陽”と呼ばれる『中国核融合工学実験炉(CFETR)』の研究を有力にサポートする」と報じた。

CFETRは、中国国産の核融合発電実現に向けてプラズマ物理研究所が建設した核融合実験プラントで、2035年までに発電炉(原型炉)に改造される計画。

合肥市の夸父(こほ)産業パークでは、CFETR向けの中核技術研究と総合研究プラットフォームの構築をミッションとする核融合技術の総合研究施設「夸父(CRAFT)」の建設が進んでいる。赤霄は、CRAFTの重要システムである「ダイバータプラズマ・プラズマ材料相互作用研究プラットフォーム」のコア施設としてこのほど完成した。

赤霄は長さ15.5メートル、重さ約22.5トンで、流線形の剣のような形状をしている。1平方メートル当たり毎秒10の24乗の数のプラズマ粒子を、1回につき1000秒超放射する。磁界の強さを表す磁束密度は3テスラを上回り、世界最高水準の総合パラメーターを持つ直線型プラズマ装置とされる。この種の装置を持つのは、オランダに続いて世界で2番目という。

中国科学院合肥物質科学研究院によると、人工太陽は長時間の発電が必要となり、核融合炉の内壁の建造に使用される素材には十分な強度が求められる。赤霄は、プラズマ粒子が大量に照射される核融合実験炉の内部環境をシミュレーションできるため、内壁用材料の開発を大きく後押しする。

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