BYDの米国関連会社、米政府を提訴 関税に関する大統領令に異議

財経など複数のメディアの報道によると、中国の電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)の傘下にある米国の関連会社4社が、1月26日付で米国国際貿易裁判所に訴訟を提起し、「国際緊急経済権限法」に基づいて米連邦政府が実施した一連の関税に関する行政命令に法的異議を唱えたもようだ。

訴訟を起こしたのは、北米での販売・サービスを担うBYD America LLC、電動商用車の製造を手がけるBYD Coach & Bus LLC、電池事業を担当するBYD Energy LLC、ならびに輸入販売を担うBYD Motors LLCの4社。被告には、米連邦政府のほか、国土安全保障省、税関・国境取締局(CBP)、米国通商代表部(USTR)、財務省の主要責任者が含まれている。米国国際貿易裁判所は2月2日、この訴訟情報を公表した。

一方で、BYDはグローバル展開を加速させている。BYDブランドおよび広報部門の総経理である李雲飛氏はこのほど、上海市で開かれた記者会見で、2026年に中国以外の市場で130万台の販売を目指す方針を明らかにした。実現すれば25年の海外販売台数と比べて約25%の増加となる。

BYDが発表した最新の生産・販売データによると、2025年通年の新エネルギー車販売台数は460万2,436台に達し、前年同期比で7.73%増加した。このうち海外市場での納車台数は104万台を超え、中国自動車メーカーの中でも最も速いペースで輸出を伸ばしている。25年は欧州市場で特に好調な実績を上げたほか、中南米や東南アジア市場への展開も積極的に進めている。

生産能力の面では、BYDは現地生産体制の構築を強化している。現在、タイ、ウズベキスタン、ブラジルにおける乗用車完成車工場はすでに稼働を開始しており、ハンガリーに建設中の欧州初の工場も間もなく稼働予定だ。これらの拠点が、同社の世界販売目標を支える。

専門家の間では、今回の米国関連会社による提訴は、国際貿易環境の変化に対応し、自社の市場権益を守るための法的手段とみられている。同時に、中国の新エネルギー車メーカーがグローバル化の過程で直面する政策面・市場面の課題を映し出す動きでもあり、今後の裁判の行方が注目される。

Tags: , ,

関連記事