小鵬汽車と阿里雲、内モンゴルで自動運転スマート計算センター稼働

中国電気自動車(EV)メーカーの広州小鵬汽車科技(広東省広州市)と中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)傘下のクラウドサービス、阿里雲(アリババクラウド)は2日、内モンゴル自治区ウランチャブ市に共同で設立した国内最大の自動運転スマートコンピューティングセンター「扶揺」が稼働したと発表した。南方都市報などが3日伝えた。

両社は、同センターで小鵬汽車の自動運転支援システム「NGP」の画像認識、軌道予測、運転計画などアルゴリズムのシミュレーショントレーニングを進めていく。演処理性能は600PFLOPS(毎秒浮動小数点演算60億回)に達し、小鵬汽車の自動運転モデルの速度を170倍近く高速化した。

小鵬汽車の董事長兼最高経営責任者(CEO)の何小鵬氏は「過去1週間の計算から判断できるのは、今後3年間で10~100倍の計算力が必要になる。また、低炭素の環境に優しいセンターを実現するため、現在1.2未満のエネルギー効率指標値(PUE)の低下を推進していく」と述べた。中国工業情報省は、2023年末までに寒冷地に設置する大規模データセンターのPUE値を1.25未満に低下させるるよう要求している。

小鵬汽車によると、自動運転シミュレーショントレーニングの需要拡大に伴い、地方政府とクラウドコンピューティングのサポートが不可欠で、運営コストの低下も必要になる。25年には、同社の電力コストは年間10億元(約199億円)を超える可能性があり、高い効率、コスト削減するために、阿里雲との提携を選んだと説明した。

中国は今年2月から、ウランチャブ市を含む内モンゴル自治区、貴州省、甘粛省など西部地区8か所で、東部地域のデジタルデータを西部地域で演算処理する「東数西算」の国家プロジェクトを開始した。さらに、西部地区10カ所にデータセンターを建設する計画だ。

自動運転スマートコンピューティングセンター「扶揺」

“东数西算”提升算力能级,小鹏自动驾驶智算中心落地内蒙

广州小鹏汽车科技有限公司

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