百度、25年第1四半期の売上高3%増の325億元=AIクラウドが42%成長

中国IT大手の百度(バイドゥ)が21日発表した2025年第1四半期(1〜3月)決算によると、総売上高は前年同期比3%増の325億元(約6483億7500万円)、多くの証券会社が予測していた約309億元を上回った。このうち主力事業の売上高は7%増の255億元となった。
業績発表後の電話会見で、百度の創業者・李彦宏(ロビン・リー)氏は「AIファーストの戦略によって、AI時代の長期成長機会を確実に捉えられると確信している」と述べた。
事業別では、主力であるオンライン広告の収益が前年比6%減の160億元となったものの、クラウドサービスなど非広告分野の売上は94億元で、前年同期比40%の大幅な増加となった。この成長を牽引したのはインテリジェントクラウドで、売上成長率は42%に達し、過去4四半期連続の高成長を維持している。広告需要が依然として弱含む中、AIモデルやクラウド関連サービスがその減少分を補った形だ。
利益面では、中国会計基準(CAS)による純利益が77億1700万元となり、前年比42%の増益。公正価値変動や株式報酬などを除いた非GAAPベースでは純利益が64億6900万元となり、前年同期比で8%の減少となった。ただし、「百度核心」事業の純利益は76億3000万元で、前年同期比48%の増加を記録した。
株主還元の観点では、同社は第1四半期に約4億4500万米ドル(約645億円)を自社株買いに充てており、累計では21億米ドルに達している。経営陣は今後も「株主一人あたりの利益を高めるため、自社株買いを継続する」としたうえで、計算能力やAIモデルへの資本投資も並行して進めていく方針を示した。
主要な運用指標としては、3月時点の百度アプリの月間アクティブユーザー数が7億2400万人に達し、前年同期比で7%の増加となった。また、自動運転による配車サービス「蘿卜快跑(ロボタクシー)」は、第1四半期中の注文数が140万件を超え、前年比75%の伸びを記録。5月時点で累計利用回数は1100万件を突破し、運行地域もドバイやアブダビといった海外都市にまで拡大している。
Baidu to Report First Quarter 2025 Financial Results on May 21, 2025