DeepSeek登場はSMICに好機、中国でAI半導体需要拡大

中国のAI(人工知能)開発企業、杭州深度求索人工知能基礎技術研究(DeepSeek、ディープシーク、浙江省杭州市)がリリースしたオープンソースの生成AI「DeepSeek」がテクノロジー業界を震撼させるなか、「DeepSeek」の登場は、中国の半導体受託製造(ファウンドリー)大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)が業界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)に追い付くための強い推進力になるとの期待が浮上している。

事実、DeepSeekショックが起こるなかで、中国の大手企業は続々とDeepSeekを導入し始めている。

DeepSeekの導入を決めた企業は世界全体ですでに数百社に上る。中国では、クラウドサービス、インターネット、携帯電話、半導体、金融、医療、自動車など幅広い業種がDeepSeekを搭載したAIサービスを始めた。テック業界では、騰訊(テンセント)、アリババ、百度(バイドゥ)の大手3社が軒並み製品やサービスにDeepSeekを採用したほか、テンセントがSNS「微信(ウィーチャット)」にDeepSeekを導入するとの情報もある。こうした動きは、AIの応用シーンが広がっていくきっかけとなる上に、AIのインフラ構築にもプラスに働くだろう。

こうした流れでみても、AI半導体に対する需要は非常に大きく、TSMCの商機は巨大だ。しかも、米国はTSMCに対して、中国企業への受託製造サービスの提供を一切禁止しており、中国製AI半導体への需要は急速に拡大し、供給不足が見られ始めている。

シンガポールの資産運用会社、APSアセット・マネジメントの王国輝・創始者兼最高投資責任者(CIO)はこのほどメディア取材に応じ、「SMICはTSMCに追い付くことができる」と断言。「ファウンドリー1社あたりの投資コストは通常100億米ドルに上るが、SMICはそれだけの資金を持ち、しかも政府の手厚いサポートを受けている。さらに重要なのは、SMICは中国という巨大経済を活用して、TSMCと競争することができることであり、時価総額でTSMCに並ぶことができるだろう」と述べた。

SMICの株価は先ごろ一気に8%上昇した。その背景には、SMICがすでに「規模の経済」を獲得し、TSMCの背中を追って猛ダッシュをする好機が間もなく到来するとの期待がある。

Tags: , , , , , , , , , , ,

関連記事