中国でEV向け移動充電ロボット、CATLなど39社が参入
中国で電気自動車(EV)向けの移動式自動充電ロボットに注目が集まっている。将来的な応用市場のポテンシャルに期待して、中国ではすでにロボットメーカーや電池メーカーやなどを含む39社が同市場に参入した。
北京天眼査調査会社、高工産業研究院(GGII)の統計によると、モバイル充電器ロボットの開発を手掛ける中国企業は足元で、電池大手の国軒高科、ロボット開発の億嘉和科技、充電サービスの北京中能聡聡科技、EV充電設備製造の上海摯達科技など。
16日付証券日報によると、国軒高科傘下の安徽易加能数字科技は今年に入り、約1000台のモバイル充電器ロボットを国内30都市の高速サービスエリアや公共充電ステーション、駐車場などに配備した。
億嘉和は、駐車場内でEVの停車位置まで移動してEVを充電する「シェアリング充電ロボット」を開発。「車が充電器を探す」のではなく「充電器が車を探す」といった、シェアリング型の充電システムソリューションを実現させた。
中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)はこのほど、「CharGo 充電狗」の商標登録を申請した。「CharGo 充電狗」は同社が自社開発した、移動式充電施設、分散型電源、車載電池検査の3役を同時にこなすロボットだ。
中国電気自動車充電インフラ促進聯盟(EVCIPA)によると、2024年11月末時点における中国の充電インフラは1235万2000基で、1~11月の新規設置数は375万6000基だった。一方、中国汽車工業協会によると、今年1~11月の中国の新エネルギー車販売台数は1126万2000台で、同期の充電器新設数と新エネ車販売の比率は1対3となった。
高工産業研究院の関係者は、「充電器の新設数でみれば、中国はEV用充電インフラ整備とEV販売のペースに乖離があり、充電インフラ整備市場の伸びしろはかなり大きい」と述べた。