BOE、北京市に330億元投じ12インチIC工場建設へ
中国液晶パネル大手、京東方科技集団(BOE、北京市)は17日、北京市に330億元(約7128億円)を投じて12インチIC(集積回路)工場を建設すると発表した。
同社の完全子会社のベンチャーキャピタル、天津京東方創投を通じ、半導体メーカーの燕東微電子科技、北京国芯聚源科技などパートナーと共同で北京電控集積電路製造に対して199億9000万元を増資し、12インチICの生産ライン建設に充てる。
北京電控集積電路製造の登録資本金は199億9000万元。燕東微電子科技は49億9000万元を出資し、株式の24.95%を保有する。天津京東方は20億元を出資し、株式の10%を保有する。
新工場の総投資額は330億元で、このうち建設費315億元、運転資本15億元。新工場の建設場所は北京経済技術開発区で、敷地面積は20万3600平方メートル。年内に着工し、2025年第4四半期(10〜12月)に生産設備などを搬入、26年末までに量産を開始する計画だ。さらに30年にはフル生産となり、月産能力は5万枚に達する見込み。主にディスプレイ・ドライバ用IC(集積回路)や組み込みMCU(マイクロコントローラ)を生産する。
燕東微電子科技が持つ28ナノメートル(nm)〜55nmプロセス技術IPの導入を通じてICの量産化を実現するとしている。
BOEは「27年までに中国の28nm以上の成熟プロセスの需給ギャップは約37万枚/月に拡大すると予想され、市場スペースは大きい」として同事業の背景を説明している。