中国でボイラーの低炭素化、30年までの行動計画発表

中国は省エネルギー・二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みの一環として、電力や暖房、石油化学などの業界や日常生活で広く使われているボイラーの低炭素化に注力する。2030年までに工業用ボイラーと火力発電所向けボイラーの実運転効率を21年比でそれぞれ5ポイント、0.5ポイントずつ引き上げることなどを目指す。

中国には現在、合計約32万台のボイラー(工業用ボイラー、特殊ボイラー、家庭用ボイラーを含む)があるとされる。年間約20億トンの標準石炭を消費し、二酸化炭素排出量は中国全体の二酸化炭素排出量の約40%を占め、中国で最もエネルギー消費量が多く、二酸化炭素排出量も多いエネルギー消費設備となっている。

国家発展改革委員会、国家市場監督管理総局など中国政府の関連5部門が11月末、「ボイラーのグリーンで低炭素なハイレベル発展に関する行動プラン」を発表し、具体目標を提示した。

プランによると、25年までに、石炭火力発電所向けボイラーをすべて超低排出仕様に切り替え、小型の石炭燃焼ボイラーの淘汰作業で実質的な進展を得るとともに、旧ボイラーの適切な処理・リサイクル率を高める。

30年には、工業用ボイラーの実運転効率をさらに高め、新設の大型発電所で使用されるボイラーに関しては、安定時の最低燃焼負荷によって、発電ユニットを動かす上で必要な最小出力を満たすようにする。既存の石炭火力発電所に設置されるボイラーについても、省エネ・排出削減および更新・改造プロジェクトで実施的な進展を得て、ボイラー汚染の抑制レベルを底上げする。

国家发展改革委等部门发布《锅炉绿色低碳高质量发展行动方案》

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