TCL科技、半導体設計の新会社=スマート化に対応か

深セン上場の半導体ディスプレーメーカー、TCL科技集団(広東省恵州市)は10日、TCL傘下のTCL実業控股(広東省)と共同で、集積回路(IC)チップを手掛ける新会社、TCL半導体科技(広東省)を設立したと発表した。10日付財聯社が伝えた。

新会社の登録資本金は10億元(約167憶円)で、TCL科技とTCL実業がそれぞれ折半出資した。ICチップ設計や半導体デバイスなどの研究開発(R&D)などを行う。TCLは昨年、半導体材料などを扱う企業を傘下に持つ天津中環電子集団を買収し、太陽光発電向け半導体や材料分野にも進出している。
近年は中国インターネット検索最大手、百度(バイドゥ)やスマートフォン世界大手、小米科技(北京市、シャオミ)などが先行して人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、第5世代(5G)移動通信システムなどを活用してスマート家電やコネクテッドカーなどの商品化が急速に進められている。テレビやディスプレー生産など家電業務を主軸としてきたTCLだが、IC設計など半導体分野で主導権を握ることでこれらの新興分野での乗り遅れを取り戻す狙いがあるとみられる。
また3日付新京報によると、TCL科技の創業者である李東生董事長は「TCLは新エネルギー車(NEV)向け車載関連製品に力を入れる。電気自動車(EV)ではなく、その主要部品を生産していきたい」とも話している。
TCL科技は1982年に設立、半導体や電子製品の製造とR&Dの大手メーカー。2020年度の営業収益は前年比33.9%増の766億8,000万元、純利益は前年比42.1%増の50億7,000万元だった。

重磅!TCL宣布设立半导体公司

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