半導体不況続く、ファンドリーは最大3割値下げ

半導体不況が続いている。ファンドリー(半導体受託生産)業界では製造受託費用の引き下げが相次いでおり、最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と、傘下の世界先進積体電路(VIS)は、8インチウエハーの価格を最大3割引き下げた。

貝果財経が18日伝えた。半導体設計の分野も調整局面にある。ゴールドマンサックスは最新リポートで、在庫高と需要減を理由に、聖邦微電子(SGマイクロ)、蘇州納芯微電子、上海艾為電子技術、コウ捷科学技術の中国チップメーカー大手4社の利益予想を下方修正した。

半導体の主要原料となるシリコン業界にも影響は及んでいる。台湾メディアによると、台湾のファンドリーは足元の不況を共に乗り越えようと、日本のシリコンウエハーメーカーに対し、来年の長期購入契約の価格引き下げを要請したとされる。

電子創新網の張国斌最高経営責任者(CEO)は半導体業界について、「世界的なインフレと景気低迷で、スマートフォンやパソコンなどの末端市場はいまだ回復の兆しがみられておらず、余剰在庫が積み上がっている。ファンドリーの適度な値下げは、市場発展の規律に則した動きであり、半導体チップメーカーの製造コストを引き下げ、生産能力の配置調整につながる」と述べた。

ファンドリーの製造受託費用について業界内では、「買い手市場にあるなかで、値下げ余地はまだある」との見方もある。

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