中国のデジタル経済規模997兆円に、今年の主役は生成AI
中国のデジタル経済の規模は50兆2,000億元(約997兆4,300億円)に到達した。インターネット小売市場の規模は9年連続で世界トップとなり、ソフトウエア・情報サービス業の年間売上高は10兆8,000億元の規模にある。
北京で4日から7日まで北京で開かれた2023世界デジタル経済大会では、中国国家発展改革委員会の党組メンバーで副主任を務める叢亮氏が明らかにした。
期間中に同時開催された展示会で、デジタルヒューマン、ウェアラブル技術を搭載した作業員向けスマートヘルメット、大規模大言語モデル(LLM)など、多くの新技術や新商品が登場。デジタル技術が行政、社会サービス、企業の生産活動、生活などさまざまな分野に広く浸透している実態が示された。
中国情報通信研究院が発表した「世界デジタル経済白書」によると、米国、中国、ドイツ、日本、韓国の2022年のデジタル経済総規模は31兆米ドルに達し、国内総生産(GDP)に占める比率は58%と、16年比で11ポイント上昇した。うち、中国のデジタル経済規模は16年から22年にかけての年間成長率が14.2%に達し、5カ国を合わせた同期の平均成長率の2.6倍だった。
特に今年上半期に開発レースが最も盛り上がったデジタル技術は生成AIだ。北京市経済・情報化局の姜広智局長は、米OpenAIが開発した「ChatGPT」の登場を契機としたAIブームの下、国内でこれまでに80あまりのLLMが公開・発表されたと紹介。その半分を北京市の企業が占めたことを明らかにし、「北京市は一貫して、AI産業の発展を高度に重視している。北京はすでにLLMの開発、イノベーションが最も活発で、開発人材が最も集中するエリアとなっている」と述べた。