鴻海がAIスタートアップと提携、EV開発を強化
台湾の電子機器受託生産(EMS)大手である鴻海科技集団(フォックスコン・テクノロジー・グループ)は、人工知能(AI)と電気自動車(EV)の開発を強化すべくAIスタートアップ企業などとの提携を強化している。
エッジAIのスペシャリストである深圳市耐能人工知能(Kneron)は、フォックスコンが立ち上げたEV向けのソフトウェア・ハードウェアオープンプラットフォーム「MIH」への参入を表明した。「MIH」は設立当初から深圳市耐能人工知能をパートナーとみなしており、今回はフォックスコンと協力して自動車業界でAI搭載のアプリ―ションを開発する予定だ。
深圳市耐能人工知能の技術については、モバイル、パーソナルコンピューター(PC)、IoT(スマートホームデバイスや監視システム、決済システム、スマートカーを含む)などのデバイス上で、エッジAI推論を可能にするエンドツーエンドの完全統合ハードウェアおよびソフトウェアソリューションの提供が可能であるとされている。さらに深圳市耐能人工知能が提供するソリューションにより、クラウドベースのAIを強化し、あらゆるデバイスでAI推論を実装することが可能になるという。
深圳市耐能人工知能の技術が世界の投資家たちの注目を集めた結果、シリーズAにおける資金調達総額はすでに7,300万米ドル(約75億7,200万円)に達している。ここ最近、フックスコン自身も深圳市耐能人工知能の投資家の一人として名を連ねている。
深圳市耐能人工知能の創設者兼最高経営責任者(CEO)である劉峻誠氏は「わが社の成長はフォックスコンなどの投資家による支援と切っても切れない関係にある」と、両社の絆が非常に強固なものになっていると言及している。