アリババ、米NVIDIAと「Physical AI」で戦略提携

中国IT大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ)は24日、米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)と センサーなどで物理的な現実世界を認識し、アクチュエーターを動かして実際に動作を行うAI(人工知能)システム「Physical AI(フィジカルAI) 」に関する包括的な戦略提携を発表した。両社の提携は、データ合成処理、モデル訓練、環境シミュレーション強化学習、モデル検証・テストといったPhysical AI実践の全領域をカバーする。
阿里巴巴集団の呉泳銘最高経営責任者(CEO)は「汎用人工知能(AGI)の実現はもはや確定的な未来であり、これは出発点にすぎない。我々の最終目標は、自律的に進化し、人間を全面的に超越するスーパー人工知能(ASI)の実現だ」と強調した。
さらに呉氏は、阿里巴巴が進める3年間で総額3800億元(約7兆9420億円)規模のAI基盤インフラ投資計画 についても言及。「今後も規模を拡大し、人工超知能(ASI)時代に備える」と表明した。同氏によれば、2022年の「生成AI元年」と比べ、32年には傘下で、クラウドサービス事業を手掛ける阿里雲智能(アリババクラウド、Alibaba Cloud Intelligence)のグローバルデータセンターのエネルギー消費は 10倍規模に拡大する見通しだという。



