越境EC「TikTok Shop」、ショップ運営を受託
中国のテック大手、字節跳動(北京市、バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「TikTok」に設けられた越境電子商取引(EC)機能「TikTok Shop」は16日、出店者の店舗運営、商品配送、アフターサービスを受託するサービスを開始すると発表した。
出店者は商品の掲載と出荷を行うだけでよく、手数料や保証金、海外での物流コストなどは一切不要。販売代金はスピーディに人民元または米ドル建てで入金され、為替変動リスクを受けない。
商品を安定供給できるサプライチェーンを持ちながら、EC店舗運営の経験に乏しい工場系出店者は、同サービスを利用することで効率的なオンライン販売が可能となる。
一方、TikTok Shopは、商品の品質、物流、ユーザーエクスペリエンスをしっかりと把握できる上に、市場の需要を前もって予測することで、コンテンツの見直しや、競争力のある価格設定ができるようになり、消費者にコストパフォーマンスの高い商品を供給できると同時に、出店者の利益を保証できるメリットがある。
TikTok Shopは同サービスの開始に当たり、サウジアラビアと英国の2カ国で利用店舗の募集を先行的に始めた。今後、東南アジアなど他の市場でも順次導入していく方針だ。
EC店舗の運営受託サービスは、中国のEC大手「拼多多(Pinduoduo)」傘下の「Temu」や、東南アジアを拠点とする「Lazada(ラザダ)」、「Shopee(ショッピー)」といった越境ECサイトが続々と導入している。