中国で「AI生成コンテンツ」の産業形成、活用進む

騰訊研究院のリリースより

中国のインターネットサービス大手の騰訊(テンセント、広東省深セン市)系の騰訊研究院はこのほど、人工知能(AI)生成コンテンツ(AIGC)に関するリポートを発表し、技術、産業生態系、応用市場などを尺度に、AIGCの発展状況を報告した。

技術面では、生成アルゴリズムモデルの進歩につれて、AIGCは文字、コード、画像、音声、動画、3Dなど各種タイプのコンテンツやデータを生成することが可能になった。また訓練用の大規模モデルやマルチモーダルAIといった技術が、AIGCの多様化、汎用化を促した。

産業面では、3層から成る生態系のひな型が形成された。1層目は、プレ訓練モデルをベースとした技術インフラで、海外ではOpenAIやStability.aiが該当する。

2層目は中間層で、プレ訓練モデルを基礎に、専門的な調整や訓練を行い、小規模な応用ツールを形成している。たとえば、画像生成AIサービスの「Novel-AI」は、オープンソース化された「Stable Diffusion」をベースとした二次開発品だ。

3層目は活用層で、各企業が消費者や企業顧客に向けてAIGCに関連した各種の製品やサービスを開放。大量ユーザーのコンテンツづくりや消費ニーズを満たしている。チャットボットやテキスト生成ソフトなどがこれに該当する。

応用面では、コンテンツの豊富化や、技術の汎用性を背景に、消費者向けインターネット領域での活用が加速。メディア、Eコマース、娯楽、動画などのコンテンツ需要を支えている。向こう5年で10~30%の画像コンテンツがAIによって生成され、その市場規模は600億元米ドルに達するとの予想もある。

さらに産業向けインターネットの領域でも、AIGC技術をベースとした合成データ(synthetic data)の活用が始まっている。米調査会社ガートナーは、2030年には合成データがリアルデータに完全に取って代わり、訓練AIに使用される主要データの源になるとの予測を示している。

騰訊研究院のリリースより

腾讯发布 AIGC 发展趋势报告:迎接人工智能的下一个时代|附报告下载

腾讯研究院

腾讯发布AIGC发展趋势报告:迎接人工智能的下一个时代

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