米NVIDIA、中国向けAIチップ「B30A」を準備か TSMC製5nm採用と報道

米ロイター通信などの報道よると、AI(人工知能)チップをめぐる競争が激化するなか、米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)が中国本土市場向けに新たなAIチップ「B30A」を開発しているという。
関係者によれば、同製品は今年第4四半期(10〜12月)に登場する可能性があり、新世代のHBM(高帯域幅メモリ)と半導体受託生産(ファウンドリー)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC、台積電)の「N4P(5ナノメートル(nm)世代)」プロセスを採用する見通し。報道によれば、B30Aの最終仕様はまだ固まっていないが、早ければ9月にも中国顧客にサンプルを出荷してテストを開始する予定だという。専門家は「B300の半分程度の計算性能になるだろう」と分析している。ただし、米国政府の承認が得られるかは不透明だ。
エヌビディアのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)最高経営責任者(CEO)は8月下旬に台湾を訪問した際、「H20後継の新製品を中国AIデータセンターに供給できるかは米国政府次第」と述べており、今回のB30Aもその延長線上にあるとみられる。外電は「Blackwell世代のB30Aが中国専用チップとして設計されている」と報じた。
トランプ米大統領は以前、「ハイエンド製品より30〜50%性能を落としたBlackwellチップのみ中国に輸出を認める」と発言していた。



