華虹半導体、同業の華力微の支配権取得へ

中国ファウンドリー(半導体の受託生産)大手の華虹半導体(上海市)は18日、上海証券取引所と香港証券取引所(HKEX)で公告を発表し、傘下で同業の上海華力微電子(上海市)の支配権を取得すると発表した。華虹がウエハー受託製造分野でのリソース統合と生産能力向上を実現する狙いがある。
同社株式は同日から取引を一時停止し、停止期間は最長10営業日と見込んでいる。
今回の取引の中心となる資産は、上海華力微電子傘下の「華虹五工場」が運営する65/55ナノメートル(nm)および40nmプロセスの生産能力だ。これらの事業は華虹半導体の既存事業と競合しており、取引が完了すれば華虹半導体が華力微を支配下に置き、IPO(株式公開)時に約束していた同業競合問題を根本的に解決することになる。なお、本件は「重大資産再編管理弁法」で定義される重大資産再編には該当せず、実質的支配株主の変更や再編上場にもあたらない見込みだ。
取引の相手方には、上海華虹(集団)有限公司、上海集成電路産業投資基金股フン、中国政府系半導体ファンドの国家集成電路産業投資基金(大基金)二期、上海国投先導集成電路私募投資基金合伙企業が含まれる。
上海華力微電子は2010年の設立で、華虹集団に所属。華虹五工場と華虹六工場の2つの12インチ全自動ウエハー工場を運営する。設計会社、IDM企業、その他のシステム企業に対し、65/55nmから28/22nmまでの異なる技術ノードに対応したワンストップチップ製造技術サービスを提供している。
華虹五工場は中国本土初の12インチ全自動IC(集積回路)チップ製造ラインを保有し、65/55nmと40nmの技術ノードに対応したプロセス技術を有する。設計月間生産能力は3万8000枚で、2011年4月に完成し生産を開始している。華虹六工場は28/22nm技術ノードの製造プロセスを計画しており、設計月間生産能力は4万枚で、18年10月に完成し生産を開始した。



