米国とインド、インドに半導体工場設立を発表
GaN、シリコンカーバイドなどのチップを生産へ
米国とインドは21日、インドに半導体製造工場を共同で建設することで合意に達したと発表した。モディ首相が掲げるインド製造業強化の計画を後押しする。
デラウェア州でのバイデン米大統領とモディ首相の会談後に発表された。インドで建設する半導体製造工場は、赤外線、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)半導体を生産する予定。ホワイトハウスの情報筋によると、工場は、インド半導体イニシアチブ(ISM)と、インドの防衛産業Bharat Semi、インドのCMOSイメージセンサー(CIS)開発の3rdiTech、さらに米宇宙軍による戦略的技術提携によって建設される予定で、2025年の完成を目指すという。
モディ首相は過去10年間、インドを中国に代わる製造大国に位置づけると繰り返し表明し、米Apple(アップル)や韓国サムスン電子などを誘致し、中国から製造の一部をシフトさせ始めている。
インドのアシュウィニ・ヴァイシュナウ科学技術相は9月上旬、「インドは半導体チップのバリューチェーン全体を発展させようとしている」と述べている。インドの目標は、今世紀末までにエレクトロニクス産業を5000億米ドルまで拡大することだ。
モディは、日米印豪の「四極サミット」に参加するために3日間の日程で米国を訪れて、米国の首脳と二国間会談を行うだけでなく、インドのディアスポラや米国のテクノロジー産業幹部とも会談した。