中国、大規模な設備更新と消費財の買い替え推進へ
中古EVや機械設備も対象
中国国務院(中央政府)は13日、「大規模な設備更新と消費財の買い替えを推進する行動計画」を発表した。内需拡大と供給サイドの構造的改革を同時に進めるための措置で、生産現場における先進設備の導入を加速させるとともに、高品質で耐用性の高い消費財を流通させることで、資源の循環利用と国民経済の質向上を目指す。
補助金などの財政と、ローン優遇などの金融の2本立てで支援を拡大する。
設備更新は、建築や都市インフラ、交通運輸、農業機械、教育、医療などの分野を重点分野に定めた。
行動計画は、(1)2027年までに工業や農業、建設、交通、教育、文化・観光、医療などの分野の設備投資規模を23年比で25%以上増加させること(2)主要産業の主要エネルギー使用設備のエネルギー効率を基本的に省エネレベルに到達させること(3)環境性能がA等級レベルに達する生産能力の割合を大幅に増加させること(4)一定規模以上の工業企業のデジタル研究開発(R&D)・設計ツールの普及率と主要工程の数値管理率をそれぞれ90%以上、75%以上にするーーことを目標に掲げた。中古車自動車のリサイクル量は23年比で約2倍、中古自動車の取引量は23年比で45%増、中古家電のリサイクル量は23年比で30%増加し、資源供給における再生材料の割合を増加させる。
中国の2023年の工業、農業など重点領域における設備投資額は4兆9000億元(約100兆7,400億円)だった。設備更新需要は高まっており、将来的には年間5兆元を超える巨大市場と育っていくことが見込まれる。
消費財の買い替えは、自動車、家電、住宅インテリアを中心に推進する。