米半導体大手の中国撤退相次ぐ、輸出規制が影響か

米半導体大手の中国市場からの撤退が相次いでいる。米半導体メーカー大手のMarvell Technology(マーベル・テクノロジー)がNANDフラッシュメモリ部門を撤退させる方針のほか、米半導体大手のTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、TI)もすでにインドに移管したもようだ。米中貿易摩擦による半導体輸出規制が影響しているとみられる。

北京芯智訊によると、米半導体大手のTexas Instruments(TI)が、中国・上海市に置くMCU(マイクロ・コントローラー・ユニット)の開発チームをすでに解散し、MCUの生産ラインをすべてインドに移管したとの情報が事実であることが、最新の業界筋情報で明らかになった。

TIの上海MCU開発チームの解散情報は昨年5月にインターネット上で浮上した。その際TIは、「上海開発チームの解散」「MCU業務のインド移管」については触れず、「人員カットは一切実施していない」とだけ強調していた。

業界内の最新情報によれば、現在チームの解散と業務の移管はすでに実施され、チームのエンジニアは、役職や給与待遇は不変という条件の下で、ほかの製品開発を担当する部署への移動を告げられた。エンジニアには、会社の決定に従うか、自主退職するかという2つの選択肢が与えられたことになる。

情報によれば、TIは現在、上海にLEDドライバーとBCSの2本の生産ラインを持つほか、北京と深センにそれぞれ1本の生産ラインを擁する。MCUの開発チームは、中国国内に少なくとも十数チーム存在するという。

米半導体メーカー大手のMarvell Technology(マーベル・テクノロジー)も中国本土と台湾にあるNANDフラッシュ制御IC部門を撤退させる方針のようだ。米中貿易摩擦による半導体規制の影響で、Marvell のNANDフラッシュ制御IC事業の業績が悪化していることが背景にあるとされている。

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