北斗衛星など先端技術の一般消費向け産業化を促進、中国財政部など通達
中国工業情報化部と財政部は5日、「2023〜24年電子情報製造業安定成長行動計画」を共同で発表した。 同行動計画では、中国版GPSとも称される「北斗」衛星測位システムやVR(仮想現実)、最先端コンピューティング、新型ディスプレイ、デジタルヘッドセット、スマート太陽光発電の分野で一般消費分野での応用拡大を推進するとした。低迷する消費経済の下支えが狙いとみられる。
具体的には、北斗衛星のほか、AMOLED(アクティブマトリクス式有機 EL)、マイクロLED、3次元(3D)ディスプレイ、レーザーディスプレイなどの文化、観光、景観、商業ディスプレイなどの分野で社会実装を推進し、液晶パネル、電子ペーパーなどのペーパーレス代替応用の加速を支援することを提案している。
数値目標については、2023〜24年にかけて、コンピュータ、通信、その他の電子機器製造業の付加価値成長率を平均5%、電子機器製造業の一定規模以上の企業の事業売上高は24兆元を超えることを目指す。24年末までに、中国の携帯電話市場における5G(第5世代移動通信システム)スマートフォンの出荷台数シェアは85%、75インチ以上のカラーテレビの市場シェアは25%、太陽電池の生産能力は450ギガワット(GW)ーーをそれぞれ超える目標を掲げた。