聚隆科技、半導体商社の聨合創泰科技を完全買収へ

家電向け減速機メーカーの安徽聚隆伝動科技(安徽省宣城市)は28日、半導体商社の深圳市聨合創泰科技の全株式を取得する意向を発表した。買収額は15億8,000万元~17億8,000万元(約260億円~288億円)に上る見通しだ。

深圳市聨合創泰科技の公告によると、同社の2019年の売上高は58億4,300万元で、世界の電子部品商社で26位、中国内では13位だった。韓国半導体大手、SKハイニックスや台湾の聯発科技(メディアテック)などから半導体を調達。アリババなど国内の家電メーカーなどにチップや集積回路、モジュールなどを供給している。

電子部品の流通を主な事業とする深圳市聨合創泰科技を買収することで、市場での半導体不足を利用して収益拡大を狙う。ただ、アリババや京東網などEコマース企業の電子部品流通分野への参入、米インテルやNVIDIAなどの半導体巨大メーカーが直接顧客と取引していることから、長期的な持続性は低いとする見方もある。

29日付OFweek機械人網の分析によると、安徽聚隆伝動科技は洗濯機向け減速クラッチの開発・製造、販売を主な事業としていてるが、国内経済の鈍化、洗濯機向け減速クラッチ市場の競争がますます厳しく、また同社の中核製品である「デュアルパワー減速クラッチ」の特許権の期限が近づいていることから、半導体取引分野への参入に踏み切った。

减速机大厂聚隆科技拟超15亿收购联合创泰跨界切入半导体领域

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